年末から年始にかけて、新型コロナウイルスの変異株『オミクロン株』の感染拡大
が国内に広がっているとの報道が繰り返されている。
特に沖縄県の感染拡大が酷いことになっており、速報によると1日の新規感染者数
が1400人を超える見込みとなるそうだ。同県を含めた数県でまん延防止等重点
措置の発令が予定されている。
この状況を「対岸の火事」と侮ることはできず、北海道も同様の状況になる危険性
は十分にある。
そのことを踏まえて、改めて『新型コロナウイルス感染症』が何故恐れられている
のかを今一度考えたほうが良いと思う。
まずは、「未知のウイルス」であるため、『治療方法が確立されていない』ことが
一つの問題点としてあげられる。そして、同ウイルスに感染し発症することにより
『重症、死亡のリスクがある』、さらに治療を要する人が爆発的に増えることで
『医療体制が崩壊する危険性がある』ことが最悪のシナリオとなる。
そのため、
・治療方法を確立する。
・重症化や死亡リスクを軽減する。
・医療体制の維持や強化を行う。
ことが重点的な対応策として講じられてきた。
そのように考えると、昨今の『オミクロン株感染者拡大』の報道は、重要な部分が
抜けているように思え、いたずらに恐怖心をあおっているようにも感じられる。
最近の同感染症に関する報道は、「感染者が増えている!増えている!」と連呼
するばかりで、肝心な重症化率や死亡率、医療機関のひっ迫状況が全くと言って
いいほど取り上げられていない。
これでは、「今日のインフルエンザウイルス新規感染者は○○人でした」と情報を
垂れ流すこととほとんど変わりはない。そして、多くの人はその情報を受け取って
も「だから何?」と反応することだろう。
『正しく恐れる』ことは大切なことだと思うが、『いたずらに不安をあおる』こと
は百害あって一利なしだろう。