当方では、比較的軽度の要援護者がご利用されている短時間利用の(リハビリ型)
通所介護から比較的中重度の要援護者がご利用される多機能型サービスや訪問看護
など、ご利用者の幅広い状態像に合わせた介護サービス事業を運営している。
昨今のコロナ渦にあって、同通所介護と同多機能サービスや訪問看護の利用状況に
大きな開きが出てきていること気が付く。
前者は、「コロナウイルスに感染することが心配なのでサービス利用を中止した
い。」と申し出るご利用者やご家族が続出している。
一方で後者は、「感染症がどうであれ、利用は続けたい。感染した場合こそ利用し
たい。」とおっしゃるご家族が多くいる。
ウイルス感染を恐れてサービス利用を中断するという判断は特に間違ったものでは
なく、そういう考えがあってもよいと思う。
ただし、こうした状況から見えてくることがある。
それは、比較的軽度の要援護者にとって短時間利用の(リハビリ型)通所介護は、
「あった方が良いものではあるが、生活を維持する上で最優先すべきものでは
ない。」ということなのではないかということである。
一方で、多機能サービスや訪問看護は、「生活を維持する上でなくてはならない
欠かすことができないもの。」ということなのではないかということである。
当ブログで何度も申し上げているが、介護保険制度上の財源や人材は非常に限られ
ているし、今後支援を必要とする人は増え続けるが担い手は減り続ける。
限りある財源や人材をより有効に活用して、必要性の高い方に支援の手を集中させ
なければならない。
その観点に立つと、(リハビリ型)通所介護は介護保険制度の事業として継続する
ことは妥当ではないように思えてくる。
この事業は、介護保険制度とは違った形で継続する方が良いのではないだろうか。
そのためには、地域活動の支援をもっと積極的に行う政策が必要になってくる。