北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

若者がいたぶられる国

2022.7.7

もうすぐ参議院議員選挙の投開票が行われる。

その選挙が終わるまでは票取りに影響するため、なりを潜めていた『社会保険制度

改革』がボチボチ始まることだろう。

そして、その改革案に対して「高齢者を見放すのか!弱者を切り捨てるのか!」と

の議論が巻き起こる。

 

しかし、多くの方は社会保険制度を十分に理解せず闇雲に反対の声を上げている。

健康保険や介護保険のような社会保険制度は、文字通り『保険』の方式を取って

いる。そのため、提供される社会保険サービスの財源は、徴収された社会保険料で

賄われるべきものである。にもかかわらず、過剰な社会保険サービスを提供して

しまっているため、当然財政がひっ迫する。そして、足りない分を多額の税金や

借金で賄っている。さらには、その税金や借金の多くは、介護保険制度などを利用

することができない若者が支払っている。

若者の数が毎年減っている現状を考えると、若者一人当たりの負担は年々増すこと

になる。

過剰なサービスを要求するのであれば、それなりの利用料や保険料を支払うのは

当然であり、利用料や保険料の引き下げを要求するのであれば、サービスの量は

それなりになることもまた当然であろう。

私の知るかぎり、社会保険サービスの財源にこれだけ多額の税金を投入している国

など聞いたことがない。

 

こうした状況にあるにもかかわらず、「サービスの量を減らすな!保険料や自己

負担を減らせ!」などと言っている人を見ると、「この人たち頭がおかしいのでは

ないか?」と思ってしまう。

 

この様なことを話題にすると必ずといっていいほど、「生活が困窮してサービスの

利用料や保険料を支払うことが難しい人が多くいる!」との声が上がる。

 

しかし、その方々は社会保障制度を十分に理解せず闇雲に反対の声を上げている。

提供される社会保険サービスの財源は、徴収された社会保険料で賄われるが、

サービスの利用料や保険料を支払うことが難しい人への対応は、税金を財源とする

社会福祉や公的扶助といった社会保障費で対応することになるため、ルールも財源

も全く異なるものである。(“全く異なる”はずだが、政治がこの区分をめちゃくち

ゃにしてしまっているからわかりにくくなる)

 

恣意的に高齢者を誘導するマスコミや諸団体の振る舞いにうんざりさせられるが、

それと同時に将来や自分たちを支える担い手である若者のことなど考えずに、自分

たちの権利(権利というより無茶ぶり)ばかりを主張する人にもうんざりする。

こんなことを続けていたら、本当にこの国から若者がいなくなってしまう。

 

日本は、「大勢の高齢者が、寄ってたかって数少ない若者をいたぶっている国」

などと言われることだけは避けたい。

そのためにも多くの若者には投票所へ行ってほしいと思う。