想像してみてほしい。もしもあなたが所属する会社から「明日から少しづつ仕事が
増え続けます。でも、職員は少しづつ減らしていきます。それでも一つ一つの仕事
は今までと全く同じ方法で行ってください。」と言われたら。
ひっとすると、「過労死してしまう。そんな会社すぐに辞めてやる。」と考える方
が多くいるのではないだろうか。
人員不足解消に向けた具体的な手立ても講じずに、要介護1と2の高齢者に対する
訪問介護、通所介護のサービスを総合事業の枠組みへと移管することに反対して
いる方々は、上記の会社と同じことを言っている。
それでも、高齢者介護事業に従事する方は、真面目で心優しい人が非常に多いので
「目の前で困っている人がいるのだから何としても支援しなければならない。」と
心を込めて目の前の仕事に従事するのである。また、誠実な方が非常に多いので、
「支援の必要性が高い方から優先的に対応したいのに、人手が足りなくて十分な
支援を行うことができない。」といって思い悩むのである。
新しい枠組みへの移管に反対している馬鹿どもは、高齢者介護事業に従事する真面
目で心優しい者たちを過労死させるつもりか。自分たちの力不足に思い悩んでいる
者たちに追い打ちをかけるつもりか。
見た目としては、要介護1と2の高齢者を冷遇する政策に見えるかもしれないが、
その本質は、要介護3、4、5という介護の必要性が非常に高い方々への人手を
減らさないようにする政策である。
「風邪や打撲の方を数多く救急車で搬送しなければならず、脳梗塞や心筋梗塞
の方を搬送する救急車がない。」などと言うことがあっていいのだろうか。
救急車も救急隊員も無限にいるのであればそれでもいいかもしれない。しかし、
そんな非現実的なことはあり得ないし、仮にあり得た場合には無限にある救急車や
救急隊員を維持するために莫大な予算を計上しなければ実現しない。
新しい枠組みへの移管に反対している馬鹿どもは、政策変更に反対するとともに
“負担増額”についても反対する。
言っていることが無茶苦茶だ。