北海道江別市でケアプランセンター、小規模多機能ホーム、デイサービス、訪問看護ステーションを運営するみのりの丘グループ

みのりの丘

みのりの丘代表ブログ

事が起きる前に備える

2018.8.30

今週、岐阜市の病院で入院中の患者さん5名が、熱中症が原因ではないかとのこと

で亡くなられたという報道がされております。

亡くなられた方々のご冥福をお祈りいたします。

 

熱中症となった主な原因が病室にあるクーラーの故障とのことで、十分な対応を

しなかった病院に対して、警察が殺人の容疑で家宅捜索を行うとのことでした。

 

北国の北海道にいる私としては、『クーラーの故障を放置=殺人容疑』は今一

ピンときませんが、『冬に暖房の故障を放置=殺人容疑』は理解できます。

 

ここのところ、本州の気温が40度に達したといった報道を耳にすることはありまし

たが、今や本州から南の夏の暑さは、北海道の冬の寒さに匹敵するほど、殺人的な

猛威を振るっているということのようです。

 

しかし、

この報道で気になることとしては、

テレビの解説者なる方々が、「そういう時は、すべての患者さんを他の病院へ転院

していただくか、他の病室へ移動していただくべき。」とか、「無責任極まりなく

殺人罪が妥当だ。」といったものです。

 

1人や2人ではない患者さんの他院への転院が、そう簡単にできることだろうか?

また、施設基準で決められている1室あたりのベッド数を違反することが容認される

のだろうか?

故意に死亡させたという状況なのだろうか?

そもそも、クーラーの故障に対する備えが必要という報道や解説がテレビ等で一度

でもされたことがあるのだろうか?

 

国も国民もこういった事態が起きてから初めて気が付いたのではないだろうか。

 

当方の施設は、暖房機が故障した際に代用するポータブル式の暖房機を備えてあり

ますが、それで十分かどうか今一度確認する必要があると感じました。

 

また、

自宅や職場にある機器類は、ほとんど電気を使用して起動するものばかりですから

災害などの不測の事態を想定した備えも必要となるでしょう。

 

いずれにしても、

事が起きてからではなく、起きる前にどれだけ備えることできるかが重要という

ことになるでしょう。