私が幼いころ、「男女とも平均寿命が70歳を超えた。」というニュースが流れて
いたような記憶がある。
今では、男女とも平均寿命は80歳を優に超えており、女性に至っては90歳を
超える勢いである。
職業柄、ご高齢者とお会いする機会は多いが、社会人1年生のころ100歳を超える方
とお会いすることはそう多くはなかった。
最近では、特に珍しいということはなく、日常的にそういった方々とお会いする。
こうした状況に伴って、定年の年齢も少しずつ延びてきており、当方の規定では、
70歳を定年としている。
『定年』はなぜ存在するのか?
社会背景や諸制度によって生み出されたものではあるが、私個人の考えとしては、
『労働者としての伸びしろがある年齢』ではないかと思っている。
人は皆、毎年1歳年を取る。
年を重ねるうちに、身体機能や記憶力の衰えを感じる。
しかし、積み重ねた経験や知識、技術は、その衰えを凌駕し、毎年成長を続ける
ことができるのでないかと思う。
そして、その伸びしろが定量に達した時に、労働者としての自分を見直す機会が
『定年』ではないだろうか。
当方には、70歳を超えるスタッフがおり、これから70歳を迎えようとしている
スタッフも何人かいるが、とても定量に達したとは思えない仕事ぶりである。
定年の年齢を見直してもよい時期に来ているようだ。