介護従事者の給与所得が低すぎるのは、なぜなのか?
それは至極当然のことのように思える。
幾度となく報道番組で特集が組まれ、「介護に携わる者の給与所得が低すぎる。
もう少し改善すべきだ。」と訴えていた。
しかし、
同様の報道番組では、先の吉本興業所属芸人の不祥事で、当事者が介護施設等へ
ボランティア奉仕活動をすることに対して、「すばらしい心がけです。」と感銘
している。
これまでも、犯罪行為で逮捕保釈された芸能人が、『介護施設でボランティア』と
お決まりの行動に出ることを幾度となく目にしてきた。
残念ながら、
世間の一般感覚には、『贖罪=介護施設でボランティア』が定着している。
とすると、
そういった施設で働く人たちのことも、「わざわざ選ばなくてもいいような仕事を
何故選んだのか。」、「他に行くところがなかったのか。」、「昔何か問題でも
起こしたのか。」などという目で見がちである。
そういった世間一般の感覚がある中で、給与所得は上がるわけがない。
そして、この世間一般の感覚は、介護施設で働く人たちにも同様にある。
「介護施設がお金儲けや贅沢をしてはいけないのではないか。」と
余剰金をどのように使うかは、法人格によって違いはあるが、
社会福祉法人であれ、医療法人であれ、株式会社であっても、収益を上げなければ
事業に必要な経費を払うことはできない。
私たちが行っている事業は、ボランティア活動でもなければ、公共事業でもない。
つまりは、『収益を上げる=お金を儲ける』である。
働く人たちにしても、高級料理を食べようが、外車に乗ろうが、ゴルフへ行こうが
海外旅行へ行こうが自由である。
人としての良識や常識を持っていればいいだけのことではないか。
些か強引かもしれないが、
質素に生活しているから、犯罪者が贖罪目的で我々のところへ来るのであり、
給与が低いままなのではないかと思う。
介護の現場に身を置く皆さん、
もっと贅沢をしましょう!
現状の打開には一番の近道のように思える。